スプレー缶塗装の準備
バイクのカスタムには、パーツを交換してバイクのイメージを向上させる他に、塗装によって自分だけのオリジナルなバイクを作り上げる方法がある。
バイクの塗装は難しそう、自分では無理と思っているライダーも多いようだが、スプレー缶を使うことによって案外きれいに塗装することができる。
DIYでバイクを塗装するためには、できるだけ値段の高いスプレーペンキを購入することがポイントだ。
安い価格で売られているスプレーペンキはダマになりやすく、きれいに塗装することができないので、注意したい。
できれば、自動車用塗料として定評のある「ホルツ」などがおすすめだ。
スプレー缶で塗装する前には、まず風がない場所を選ぶことが大切である。
風があると塗料がどうしても狙った場所にうまく付着しないし、屋外で作業をすると砂ボコリなどが塗料と一緒にバイクに付着してしまう恐れがある。
できればガレージの中で作業するのが理想的だ。
また、気温の低い日や湿度の高い日もペンキが乾きにくく、垂れやすいので注意したい。
塗装は下地処理によって仕上がりが決まるので、やすりがけはしつこいぐらい入念にしておきたい。
バイクの表面に油脂が残っていると、せっかく塗装しても無駄になってしまうので、脱脂も欠かせない作業だ。
やすりがけをしている作業中はもちろんのこと、スプレーを使って塗装している間は塗装マスクを利用することをおすすめする。
スプレー缶の他に用意したいのは、サンダーか耐水ペーパーと剥離剤、またはスクレッパーなどの塗装剥がし。
耐水ペーパーは200番から1500番辺りのものを用意しておけば、きれいにやすりがけができる。
耐水ペーパーの番号は、小さければ小さいほど目が荒く、番号が大きくなると目が細かくなる。
塗料を素地にしっかりと密着させるためのサフェーサーも用意したい。
スプレー缶できれいに塗装するためのコツ
スプレー缶できれいに塗装するためには、一度に大量のペンキをつけないことが大切だ。
一度塗りではなくて2度塗りのほうがきれいに仕上がるので、「少し薄いかな」と思う程度でペンキを塗り重ねていく。
そして、ペンキを1度スプレーしたら、十分に乾燥させた上で2度目の塗装を行うことが肝心だ。
こうしないと、クラック(ひび割れ)が入りやすくなってしまう。
スプレー缶できれいに塗装するコツとしては、塗る前に10分間ほどスプレー缶をぬるま湯に浸しておくという裏技もあるので、ぜひ試してほしい。
ぬるま湯で温めることによってペンキの粒子が細かくなり、ペンキが垂れるのを防いでくれる。
浸しておくぬるま湯は20℃〜30℃がベストで、これ以上熱いお湯につけておくと、缶の中のガスが温められて膨張してしまい、最悪のケースでは爆発してしまうので注意しよう。