手のひらの圧力を減らすことが肝心
バイクをうまく乗りこなすために大切なのは、とにかく「力を入れ過ぎない」ことだ。
より早く、よりうまく走ろうとすると、どうしても力んでしまって逆効果になってしまうライダーは多い。
ところが、力んで走っているとすぐに疲労してしまうし、なかなか上達できないものだ。
バイクを上手に乗りこなすためには、手のひらの圧力が何よりも大切である。
手のひらに力を入れすぎずに、握らず・離さずの圧力をキープすることが肝心だ。
一度、走行している最中に、手のひらにどのぐらいの力を入れているかをチェックしてみよう。
バイク操作のミスの多くは手のひらに力が入りすぎることから起こるので、圧力を下げるだけでも疲労が軽減し、よりしなやかなバイクの操縦が可能になる。
自分が手のひらに力を入れすぎているかどうかは、信号待ちの時にチェックできるのでぜひやってみて欲しい。
まず、ハンドルグリップを左右とも思い切り強く、5秒ほど強く握ってみる。
この後、強く握った手のひらをグリップから少し浮く状態までゆるめてみる。
この動作を反復することによって、手のひらに力が入りすぎているのを自分でチェックすることができる。
脱力と呼吸法
手の力を抜くことと同時に、呼吸法も大切なので、一度やってみて欲しい。
左右のハンドルグリップを強く握る時に、鼻で息を吸う。
このとき、両肩を高く上げながら鼻で息を吸うのがポイントだ。
「これ以上吸い込めない」状態で、3秒間キープしてみよう。
続いて、口先を細めて、7秒間で両肩を少しずつ落としながら、ゆっくりと息を吐き切る。
鼻から息を吸い、口から息を吐き出すのがポイントで、この呼吸法を取り入れることによって集中力が増すのがわかると思う。
歯は絶対に食いしばらずに、息を吐く時は肩の力を緩めることも大切だ。
3秒+7秒の呼吸法は、過度な緊張を取り除き、リラックスしてバイクを走行するために大切なポイントなので、家でソファーに座ってテレビを見ている時などに実践してみるのもおすすめかもしれない。
頑張りすぎると、ライディングも上達しないし体も精神も疲労するだけなので、ロングツーリングをうまくこなすためには、呼吸法を取り入れてリラックスすることに何よりも注意したい。
脳波のα(アルファ)波には1〜3までの3段階があるが、バイクで走行している際には高い集中力を維持するα2の状態をキープすることが大切だ。
リラックスしながら、しかも高い集中力をキープできるようになれば、ライディングを心から楽しめるようになるし、安全走行も可能になる。
良いライダーになるためにも、マインドフルネスと呼吸法についてももっとよく研究してみることをおすすめしたい。