きつい前傾の支え方

バイクというのは、車種によって乗るポジションにかなりの違いがある。
例えば、アメリカンバイクの場合は足を前方に投げ出すような姿勢で、ゆったりとしたポジショニングを取ることができるし、オフロードバイクであれば直立姿勢が適している。
スクータータイプのバイクなら、ニーグリップの必要がないので、普通に座るような感じの楽なポジショニングが一般的だ。

バイクの中でも、ポジショニングに大きな特徴があるのがスポーツタイプである。
スポーツタイプはハンドルが低いため、前傾姿勢で走行しなければならない。
長時間のツーリングなどでずっと前傾姿勢をキープするのはけっこうハードなので、初心者にはなかなかきついかもしれない。

バイクのレースではライダーたちがみんな前傾姿勢で走っているのでかっこいいイメージがあるかもしれないが、レースでより早く走るために考案されたスポーツタイプのバイクは、それなりに体力がないと走りこなすのが難しい。
バイクの構造上、ハンドルの位置が体から遠いところにあるので両腕を突っ張るようにして走っているライダーもよく見かけるが、これだとハンドルを自由に操作することができない。

下半身を意識することが大切

スポーツタイプのバイクを上手に乗りこなすためには、下半身を意識することが何よりも大切だ。
下半身でしっかりとバイクをホールドできるようになれば、上半身を両腕で支える必要がないので、走行もより安定し楽に走ることができるようになる。

ただ、スポーツタイプのバイクを自由自在に乗りこなすためには、やはりそれなりの体力が必要なことも忘れてはいけない。
日ごろから体を鍛え、腹筋や背筋を強くしておかないと、スポーツバイクで正しいポジショニングを取るのはかなり難しいと言えるだろう。
前傾をする際に、骨盤はしっかりと上に立てて背中だけを丸めるようにすると、腕に負担がかかりすぎないので疲労も少なく、楽なライディングができるのでやってみて欲しい。
この時、腹筋に力を入れるのがポイントだ。

スポーツバイクに乗る際には、グリップ力の高いボトムスを身につけることも忘れてはいけない。
レーシングスーツには本革が使われていることからもわかるように、グリップ力に優れているのは何と言っても革製のウェアなので、できるだけ革製のボトムスを選ぶようにしたい。

クシタニの「エクスプローラージーンズ」は牛革に特殊なフッ素加工を施したタイプのレザーパンツで、グリップ性に非常に優れている。
これならニーグリップも下半身ホールドもやりやすくなるので、1着購入してみるのもおすすめだと思う。
これ以外にも、ジーパン素材で股裏の部分だけに本革を使用したボトムスも発売されているので、試してみるといいかもしれない。